その日、鹿児島市はいいお天気で朝っぱらからじんじん暑かった。
そりゃそうだろう、夏だもん。
桜島の灰を流すための水撒きがさらに夏っぽい。
私はカゲロウのようにふらりと外出し、ふと気がついたら
市立美術館にきていた。
『ピカソと20世紀美術の巨匠たち』のチケットを譲って頂いていたので
ぼんやり妄想しながら鑑賞して、炎天下で火照った脳みそを冷ました。
あー、これはふだんドイツのケルンだかどっかの
美しい美術館に展示されてて、EU諸国のヨーロピアンな
方たちにみてもらってるんだろうなぁ、なんて。
それをこんな遠く離れたジャポンの鹿児島のけったいなジャポネーゼが
こんなところで(こんなところ、とは失敬だが)
ぼんやり眺めることができるなんて。。。せ~かい~はせ~まい~♪
そうそう、ちょうど鹿児島の若者たちの展示もあった。
なんか気になったので地下にもぐる。
『誰に何を伝えるか』
伝えかたいろいろあっておもしろかったけど、
「誰に」ってのは誰だろう?うーむ。
しかし、表現する才能があるってのは羨ましいな。
美術館から少し離れたところに
敬愛する向田邦子さんの住んでたお家跡があったのを
思い出した。
東京生まれの向田さんにとって「故郷もどき」が
鹿児島なんだそうな。
子どもの頃に2年間ほど暮らしただけなのに、
そう言ってくれるのは嬉しいなぁ。
写真に入ってしまったのは休憩中メールしてるどっかのお兄ちゃん。
「なんか俺さー今変なやつに写メ撮られてるぜー」
などと誰かにメールしてるんじゃなかろうか…
けちけちしなさんなよ。
夏休みはおわったけれど、もう少し夏はいるらしい。
ピカソもヨーロピアンも鹿児島の若者も邦子ちゃんも休憩中のお兄さんも
みんな旅行人にくればいいのに。
来たら何て言うのか楽しみだな。
そんなこんなで、今日はここまで。
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