0995-78-2831● 霧島公園観光有限会社 / 鹿児島県霧島市牧園町高千穂3865 yoyaku@ryokojin.com

先日、霧島市観光協会主催にて、えびの高原は 硫黄山と甑岳に行ってまいりました。
霧島ジオパーク推進課の方や、案内役を勤めて頂いたネイチャーガイドクラブの方、霧島市で旅館・ホテル、観光に携わる総勢24名での登山でした。
昨年、新燃岳が約300年ぶりに爆発的噴火をして以来、霧島の山は入山規制があり登山をすることは出来ませんが、全ての山が立ち入り禁止という訳ではありません。
そんな訳で、現在足を踏み入れる事が出来る、えびの高原は硫黄山と甑岳を視察する事となりました。
硫黄山・甑岳?聞きなれない方も多いかと思います。確かに縦走コースから外れており知らない方がいてもおかしくない。話題の新燃岳や、福山 雅治さん(大河ドラマ 龍馬伝出演)が登った 高千穂の峰をご存知の方は多いかと思いますが・・・。
今回登った 硫黄山と甑岳も霧島の自然を体感するには、充分すぎる程素晴らしい風景を見せてくれました。

まず、初めに向かったのは硫黄山です。えびの高原を車で登って行きますと、道路脇から六観音池を望むポイントがあるのですがその少し手前から、硫黄山へ登る事が出来ます。

岩肌のごつごつとした大地を踏みしめて登り始めるとすぐに目に飛び込んでくるのは、韓国岳爆裂火口です。目の前にそびえ立つ巨大な韓国岳が大きくえぐれている光景で、普段われわれが見慣れた山とは大きく違いその迫力に圧倒されます。大規模な水蒸気爆発により山の中腹が吹き飛んでこの様な姿になったものです。硫黄山、登山口より5分も行かない位で、ところどころに岩が積んである賽ノ河原の様な所に到着。なにやら恐ろしげな所かと思いきや、硫黄の採掘跡との事。
化石燃料(石油等)を精製する過程で硫黄がとれるそうで、現在では硫黄の採掘は行われておりません。
足元をみて見ると、確かに黄色みがかった硫黄があちらこちらにありました。手に取ってみると、表面の方はもろく手で崩れる様な感触です。
又、このあたりの地面には白っぽい石や砂利が多く夏場でも、遠目に見ると雪がうっすらと降ったかの様に見えるそうです。
(私もそのように見えました。この日は、実際に雪が少し残っていましたが・・・。)
なぜ、白く見えるのかと申しますと、この辺りは火山ガスがでており、長い年月そのガスにさらされた事により、石の成分が抜けて白く濁った様なガラス質が
残るからなのだそうです。(ちなみに、下の画像の白いのは雪です。)
視線を移すと、所どころに大きな石の塊が・・・。なんだ、これは?とネイチャーガイドクラブの森さん(女性)に訪ねてみましたところ、韓国岳の火口より飛んできた噴石との事。
写真ではおわかりになり難いと思いますが、かなりの巨石。数トン?数十トン・・・??
こんな物が、数十万年前の噴火していた頃には、当然のごとく空を飛んで来たかと思うとちょっぴり怖くもなりますが、自然の強大なエネルギーに驚かされます。
ところでこの大きな噴石、大きな亀裂がはいっています。落ちてきた衝撃で亀裂が入ったのかと思いきや違うのだそうです。
これは『パン皮状火山弾』と呼ぶのだそうです。なぜ、パン皮?と思いますよね。この写真の物はあまりパンの様には見えないのですが、溶岩の外側が冷えて固まっても、中の方が高温だと発泡がおきて一度固まった外側の部分がちぎれてパンの外側(フランスパン?)の様になるのだそうです。ぜんぜん、パンの皮に見えないょ。とお思いの方は、ネットで検索してみて下さい。『パン皮状火山弾』です。
硫黄山の見学も終了しました。上の写真の火山弾の横らへん迄登り、甑岳へのルートへ向かったとたん、目に飛び込んできたのは 甑岳とその周りに広がる雲海の光景でした。全員拍手と歓声があがりました。この日は、写真で見てもわかるように快晴で風もなく絶好の登山日和。その上、幸運なことに雲海までみれて本当にラッキーでした。
さて、いよいよ甑岳へと向かうのですが、随分と長文になってしまいましたので今回はここまでです。
ところで、甑岳の名前の由来ってお解かりになりますか?ヒントはこの台形の形なのですが・・・。(考古学など興味のおありの方はもしかするとお解かりになる方もいるかも?)
言われてみればそぅかもねぇって感じです。答えはもったいぶって次回続きにて。(あくまで一つの説だそうです。昔の話だからしょうがないですよね。)

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